右室は苦手だなと思っている方も多いと思います。なぜ苦手なのでしょうか?
ひとつには、うまく評価できないという点が挙げられます。形態的にcoarse trabeculationを伴うcrescentic shapeで内腔のtraceが難しい、壁が薄いのでロイを置きにくい、subtricuspid areas、apex、outflow tractと3つの異なるパートに分かれておりどこが心機能に寄与しているのかわからないGeometric Complexityの問題が挙げられます。
しかし、考えて欲しいのは左室のstroke volume (SV)と右室のSVは同じなのです。しかし、仕事量は右室は左室の1/4以下である。すなわち、低圧系だということです。
また、左室は後負荷に比較的強いが、前負荷に弱いけれど、右室は前負荷には強いけれど、後負荷に弱いという特性があります。心筋量に依存することで、右室が低圧系でクッションになるようにデザインされているわけです。
肺高血圧症で、後負荷が極めて高い状態で、右室の壁運動の評価をすることはどれほど意味があるのでしょうか?研究は別として。負荷の程度とSVをきちんと評価さえできれば、臨床心機能としては十分ではないでしょうか。研究と臨床と別々の角度で心機能を捉えることが重用だと思います。
次回は、左室前負荷について語ります。
次回は、左室前負荷について語ります。
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