2014年3月9日日曜日

心機能について思うこと(12)~若き循環器医へ~

今日は心拍数と心収縮力との関連についてお話しします。

心機能の評価をする時、注意が必要なのが、心拍数です。心拍数が上がれば心収縮力は増えます。これを、positive Force-Frequency Relationship(FFR)と呼びます。では、上げれば上げるほど収縮力は上がるのでしょうか?単離心筋では、上げすぎると急に細胞は死んでしまいます。カルシウムのoverloadになるのでしょうか?動物実験では、指標により異なります。+dp/dtは心拍数160くらいで頭打ちとなりますが、Eesはずっと上がっていきます。生体では、前負荷の関与が影響するからです。
心不全では、どうでしょうか?

収縮不全では、程度によりますが、FFRは消失します。だから、心拍数が上がると不利になる一因です。また、右房pacingすると、心拍数110/分前後で、Wenchebachのblockが起こり、ちょうどそれくらいから、左室が十分広がれなくなります(incomplete relaxation)。だから、心不全では心拍数110/分前後までに抑えるようにしないと不利だと思います。

拡張不全では、どうでしょうか?FFRは保たれています。ただし、前述したように、心拍数が上がると一回拍出量が下がるので、その効果は臨床上相殺されます。

心拍数が遅ければいいのかという疑問があります。心エネルギー効率は、心拍数が上がれば悪くなります。ただし、心拍数50/分以下になると、またエネルギー効率は、悪くなります。左室の収縮能が良い、特に小さ目な心臓、例えば拡張不全では、心拍数が落ちすぎると、一回拍出量が落ちるので、不利になります。一般的に、心拍数は60〜80/分がいいと思います。

不整脈の時、心機能評価する際重要な、概念に移ります。心収縮能は、直前(RR1)と、その前(RR2)に規定されます。


長いextrasysytolic interval (RR1) の際に、収縮力は増大します。これをmechanical restitutionと言います。また、 intervalの前のbeatとの間隔(RR2)が短いときに収縮力が増大します。これを、postextrasystol systolic。RR1/RR2の比が1になうところが、その心臓の固有の収縮性となりますので、心房細動の際には2拍心拍が似ている後のビートで解析するといいでしょう。


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